LESSON 2 フォアハンドストロークの基本フォーム
前回LESSON1は、素振りの重要性について書いてみました。是非励行してください。
今回は、正しい素振りについてLESSON2です。
まずは、グリップの握り方は、<イースタングリップ><ウェスタングリップ> <コンチネンタルグリップ>の3種類があります。
それぞれのグリップには握り方の違いだけでなく、おのおの長所と短所があり、定則はないのですが、初級者・中級者は特に注意が必要で間違ったグリップにならないようにします。横浜テニスアカデミーでは、『ストロークはイースタングリップ』が基本です。上達の度合、個人差により多少の幅をもって練習しています。
【構え】
良い構えは、素早くスムーズなフットワークを生みバランスのいい安定したスイングにつながるものです。まず、ネットに対し肩幅程度にスタンスを取り、膝を少し 折って柔軟にする。身体を少々前傾させ、重心をややつま先にかけるようにする。
ラケットを前で軽く握り、飛んでくるボールに対して早い動きができるスクランブルの 体勢にする。
【フォアハンドストロークの基本フォーム】
フォアハンドは、テニスのショットのうちで一番多く使われます。初級者に限らずプレーヤーの基本となるもので、どのように磨いていくかが上達の『カギ』で、大切な武器となるものです。
そのカギは、(1)横を向く(2)ラケットを引く(3)引いたラケットを平らに振る これが全てではないのですが、この3つは、いつも頭に入れておく事が大切です。
(1)横を向く
どんなショットもできるだけ横を向いて打つことが大事で、相手のボールがネットを越えて 来る前に、素早く小さめに一歩斜め前に出す。(ベースラインに対して45度ぐらい)
この一歩目の反応が重要である。
(2)踏み出しとラケットを引く動作<テイクバック>
膝を折り左足を右足の前、ネットの方向に肩幅より広目に出す。
ただし足のつま先がネットに向かないようにする。(身体が開いて前向きにならない為) と同時に、ラケットを引く動作に入るが、下から引いたり、波を打ったような 引き方にならないように平らに引く(ホリゾンタル)か、やや上から(サーキュラー) 打点の高さに合わせてラケットを引く。バックスイングの大きさは、右肩の延長戦より 大きく引きすぎたり、高くならないこと。脇が空きすぎないようにボール一個が脇に 入る程度にする。(前腕とラケットのつくる角度は120°くらいが理想的) 重心は右足(後足)にかける。左手はボールが飛んでくる方向に出してバランスをとる。
(3)引いたラケットを平に振る<インパクト&フォロースルー>
右足(後足)から左足(前足)への重心の移動と共に手首を固定しラケット面がかぶらな いよう平にスイングする。ラケット面(ラケットヘッド)が手首のレベルより下がらない ようにする。身体が開かないよう左肩をネットに向ける。インパクトの位置は前足(左足) のカカトの延長線上(およそオヘソの前)。インパクト後は左手を添えてボールを打つ方向 に自然に押し出すような感じで最後まで振り切る。(右肩に右アゴが付くくらい)
(4)もとの構えに戻る
フォロースルーの後は,腕の力を完全に抜き前足(出した左足)を引いて初めの構えに戻る。
さてフォアハンドストロークの素振り (シャドーストローキング)方法として初級者は、 (1)(2)(3)(4)の順番に声を出してゆっくりと40~50回連続してやる。
身体がほぐれてきたら8ステップの素振りといってフットワークを使い、 (右利きの人)は、まず4歩、速い大股で右の方に動いて想定したボールを打つ。 そして打ち終わったら直ちにサイドステップで、もとの構えの位置に戻る。これを休み無く 続ける。上級者は、高いボールや低いボール、あるいは深いボールや短いボールなどを 自分で想定し、時間が許す限り多くすることで、実際にボールを打つスイングができるようになります。
最後になるが、フォームというのは、個々のプレーヤーの体格、個性などによって左右される ということです。コーチの立場から、初心者にはできるだけ正しいことを正確に教える必要が あるが、長年やって変則的なフォームで固まっているプレーヤーは、それが有力な武器となり 結構楽しんでいる場合があるので、よほど的を得た教え方をしなければ、その人の持っている 本質を活かせません。良いフォームとは、個々の本質を壊すことなく自然でバランスのとれた 効率の良い、そして障害のないフォームなのです。